今年は寒くて暗い日が多かったので、花の咲き始めがとても遅れました。
堅くて育たないバラの小さな蕾をずっと見続けていたので、急に色々と
咲き出した今は格別の嬉しさです。
今朝はなにを描こうかな・・と鋏を持って庭におり、花壇の花を一輪、二輪と
切って手に握ったら、突然ゆらゆらと目まいのような感じがして、手の中にある
花束も花壇も光るように美しくなり・・・・ア、私の秘密の花園に入ったんだと
解りました。これは嘘のような話ですが、本当に先日経験した感覚です。
このシークレットガーデンは私の心の中に子供の頃から確かに存在していて、
私はその場所に住みたいと願い続けています。
そこは自然の草や木々と、人が作り手をかけたものが完璧と思えるような
美しく調和した世界で、色彩も温かくほんと少しの破たんもない・・・
そこに居ることがとても幸せと思える場所です。
メルシャン美術館で開催中のフンデルトワッサー展を観に行きました。
彼は雨の日が好きだそうです。明るい日射しの中では、ものは光と影の形になるが、雨の日は色が美しく見えるからだそうです。「Regen Tag」(雨の日)という連作が並んでいました。気づかないうちに私は彼の心の中にある雨が降っている街に入り込み、そこをはいかいしていた様です。
美術館の後明るい日射しの中に出た時、急に現実に戻ることができず足が宙に浮くような、すぐに現実の時間と折り合いがつかないような感覚を味わいました。
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作家の山本一力氏が、朝日新聞に書いていられた文章の中に、
出版社の編集者の言葉として「読者を物語の現場に連れて行ってください。
そしてその場に立たせてください」という一節がありました。
私の記憶の中に消えないひと言です。(7月1日)
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