孫たちと一緒に絵本ミュージアム清里に行きました。
「リサとガスパール」で人気の高い作家の青いコアラの女の子を
主人公にした新しい「ペネロペ」シリーズの原画展開催中でした。
私が幼児期を思い出す時、子供が内包する残酷さや、大人に対する
敵対心などを、まず、記憶の奥底から引っ張り出してしまうので、ゆっくり
流れる子供の時間ややさしさには共感しにくいものがあります。
でも今回は、はじめて明るい色や単純な形に魅せられて絵本の世界を素直に
楽しみました。
 孫たちがメロンやスイカの形をしたアイスキャンディーを食べ遊びしているのを
眺めながら、私は戦時中育ちで美しい色のキャンディーを口と目で楽しんだ
ということがほとんど無かったなあと感じます。
戦争末期の頃の逗子海岸は海水浴も出来なくなり、波打ち際には魚雷が
ゴロゴロしていて静まり返っていました。
友達が茶色い瓦のかけらを拾って「これに呪文をかけるとチョコレートに
なるんだよ」と教えてくれたので、私は誰もいない海岸でいろいろな呪文を
試してみました。でも瓦は瓦のまま「私の呪文のせいだ」と恥かしかったので
チョコレートにならなかった事はかくして私も「瓦に呪文をかけると
チョコレートになる」と言いふらしたのでした。 茶色でツヤツヤの瓦と白くてザラザラとした砂粒の記憶ばかりを大切に
抱え込んでいないで、空想の中で瓦のように大きなチョコレートを
噛んで楽しんだことも大事にしなければ・・・・と思います。(2006.5.1)

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