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我が家の居間は今ホスピス病室になっています。食卓を部屋の壁際に移し、窓の近くに犬(チョコ)の寝床を敷き、暖房は24時間付けっ放しです。そして私も夜はそこに布団を敷いて寝ています。
チョコは両手ヒジの骨がボロボロになってしまい、ほとんど歩くことが出来なくなりました。ガン細胞に侵されていく犬のそばに付き添いながら、ほとんど外出もせずにいます。窓の外に朝から降り続ける雪を犬と一緒に眺めたり、また晴れた日には部屋の奥まで差し込む陽射しを楽しんだり、今日一日の平安を大事に大事に・・・と過ごしているのです。 ひとつのいのちが終わりに近づくことに寄り添いたいと思いながら、でも私はやはり傍観者でしかない、と感じています。病気は私のものではなく、チョコだけが直面する現実です。私はチョコの今日の状態を目を凝らして見つめながらそこに重ね合わせるように
去年の軽井沢での毎日は楽しかったなあ・・・と何度も思い出しては反芻します。 「庭を見に行こうか?」と言うとパッと立ち上がり、一緒に花畑をひとまわりし、その間チョコの興味はバッタや小鳥を追いかけること・・・・。「帰るよ!」と言うと急いで戻ってきて私より先に玄関口への石段を駆け上がったっけ・・・・。私は手一杯に摘んだ花をウキウキしながら描きはじめ・・・チョコはまたイーゼルのしたで昼寝をはじめて・・・ 去年のあの明るい陽射しの中でチョコのガンは進行していたのです。私がそのことを全く知らなかっただけで・・・・。そのことを思うと去年過ごした軽井沢の風景、樹木や草や花々は、光り輝く映像となって私の体の奥の方に広がります。 このキラキラとした自然の美しさを忘れないように鮮明に憶えておこうとしています。(2月1日) |
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