ドイツのMICHAEL SOWAは、とても好きな画家です。 

 スイスの街で、アパートのワンルームを借り、6ヶ月間滞在して、毎日絵を描いていた時、ドイツで買ったSOWAの画集の中に、"夏の夕べのメランコリー"というタイトルの絵を見付けました。

 隅に空缶と空いたお皿が置いてある部屋の右側にある窓枠に猫が座って外の景色を眺めています。

 この部屋の正面の窓の外には、隣の家の窓が見え、その暗い部屋にはシェパード犬が座って、これも外を眺めています。2階の部屋のような感じです。空には、まだ少し空色が残っていて、樹々の葉も、その表面は明るいけれど、影の部分はもう夜です。

 スイスの夏は日暮れが遅く、夜10時過ぎないと暗くなりません。出掛ける所もなく、早々と簡単な夕食を終えた私も、幅広いブラインドを下ろしてその隙間から隣の家の夕食やテレビの様子を、毎夕眺めていました。お風呂に首までゆっくり浸かりたい私には、シャワーでは入浴の楽しみもありません。

 SOWAはドイツ人のガッチリした体格の男性です。夏の夕べに外出してワインを友人と楽しむことも出来るでしょう。私のように、怖くて街に出られないということもないでしょう。だから映画を観に行くことだって出来るでしょう。多分、車も持っているでしょう・・・

 

     
 

 それなのに、どうしてこの猫や犬、そして私のことがわかるのでしょうか?この絵を眺めて、「この猫は私だ」と思いました。

 以前、窓とその外の風景の絵を描いたことがあります。アイルランド人の神父さんが、これに”Tomorrow’s Tomorrow”という題を付けてくださいました。私は「窓の外の風景は夢想の手がかり、いつか私はそこに行くでしょう」というサブタイトルを付けました。

 授業中に眺めていた窓の外の風景、病院の廊下に立って見ていた窓の外の光景・・・窓の脇きに立って眺めたそれらは、ハッキリ憶えているものが、いくつもあります。

(2003年3月1日)

 


《今月のチョコ》



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更新:2003年3月3日

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