80色入りのサクラクレパスを同社から3箱もいただきました。このところ水彩絵具ばかり使っていたので使いにくい感じもしますが、美しい色がうれしくて暇を見つけては試しています。

 私が小学校低学年の頃、サクラクレパスが欲しくて母にねだりました。物が乏しくなっていた時期でしたので逗子の町では見つけられず、しつこくせがむ私に負けた母は弟を背負って、夕暮れ近くなっていたのに横須賀まで行ってくれたのですが、手に入らなかったこと、忘れられません。

 その後、やっと手にしたクレパスを終戦後まで大事に少しづつ使っていました。高校1年生の夏休み、ふたりの妹の絵を大きな紙に書きました。姉の方は茶色い落下傘の布の着物、妹は着物の裏地で縫ったまっ赤な着物でした。我が家は畳が無くてむしろを敷いていたのですが、見栄を張ってありたったけの黄色や褐色を塗り、畳の縁も黒く描きました。この絵を仕上げて大切なクレパスはかけらも無くなりました。

 


▲カーソルを上にのせてください


 夏休みが終わり、校内の廊下に美術部の生徒たちの絵が飾られましたが・・・。油絵で「ひまわり」を描いてきた同級生がいて・・・。しかも、その色使いは濃い茶色を多用した渋い絵だったのです。この絵に較べて原色ばかりを使った私の「妹たち」は見劣りがするような気がして、「ひまわり」の前に立ちつくしていました。と、後ろの方で、「Aさんの絵(「ひまわり」)の方が上手なのに、原田先生はどうしてFさん(「妹たち」)の絵を額に入れて図書室に飾ったんだろうねぇー。」

 私は恥ずかしくて死にそうな気分のまま、図書室に行きました。額に入っている自分の絵を眺めたのは、この時が最初です。

 11月12日から、また文化村ギャラリーでの個展がはじまります。2階にある図書室への階段を駆け上がった15歳のあの時の感覚を身近に感じながら、個展がはじまる日を待っています。この個展のために費やした半年間を振り返って、「もう少し違う視点で描くことはできなかったのか」「これが私なのだから、これで良い」という思いにゆれながら・・・。(11月1日)




《今月のチョコ》




2003年:
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月 |12月

2002年:
軽井沢だより 6月 | 7月8月9月10月11月・鎌倉だより 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 12月

2001年:
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

2000年:
軽井沢だより1
| 2 | 3 | 4鎌倉だより1 | 2 | 3 | 4 | 5

トップへ戻る▼




更新:2003年11月1日

Copyright 2000-2003 Hashimoto Fujico
makiyanot@peace.ocn.ne.jp