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私の絵を見た方々のもっとも多い感想は、「ホッとする絵ですね」、「癒やし系の絵ですね」。でも、ホッとするような絵にしようと考えて構図や色を決めているわけではありません。ただ描きたい素材が見つかったらそれをそのまま描いているだけです。
私は、日常的に「生命が脅威に晒されている」という事実に対して敏感に反応してしまいます。テレビでも動物がいじめられていたり、死んだりする場面は見ることが出来ないし、古い樹が切られる所を見ていることも出来ません。生きているものが辛い思いをしているということをイメージすることは大変な苦痛なのです。
ですから身の廻りに日々起こることの辛い部分から目をそらして美しいものだけ見て過ごそうとするので、描いている絵もそのようにホッとするといわれるようなものになるのでしょう。
寒色系の色と暖色系の色をひとつの画面の中に同居させることにも抵抗があります。ダイナミックな構図、強い筆使い、ハーモニーを作り出せない色を一緒に使うことにも耐えられないのです。

では「野原に咲いている花を切ることは平気なのですか?」と聞かれたら困ります。美しい生命の輝きを紙の上に映したいという思いが強いのです。戦争の残酷を表現して反戦を訴える画家、静かな暮らしを描いて非戦を伝える絵描き、いろいろといて良いのでしょう。
新年おめでとうございます。この一年、お健やかにお過ごしくださいませ。
(2002年1月1日)
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