90歳を過ぎた花好きの母に長電話をしていた時のこと...今、私が描いている花や昔私たちが住んでいた家の近くの花のことなど、いろいろ話した揚句、母が「やっぱり、バラは花の王様だねぇ。」「本当にそうねぇ」と私。当然のように決まりきった結論になりました。

バラは、それだけで活けても美しいけれど、ハーブと一緒にしても良く、実が付いた枝と合わせても様になり、バラの周りにある沢山の草花と大きなガラスの花ビンに活けてもきれい...また壁につるバラとクレマチスが絡み合っている風景なども最高...

こんなに皆んなと仲良く出来る花なのに、バラはいつでも、いつの間にか皆んなの中の主役になっているのです。だから去年まで、バラはあまり描きたくないなという気持ちが少しありました。


草が茂る広い空地の隅に、薄ピンクのバラが山のように咲いているのを見つけました。剪定もされず、放置されているので、株はとても大きく育ち、まるで茨の城塞のようです。花は大輪から小さなものまでさまざま、つぼみも無数。

そのバラを切らせて頂いて活けてみたら、茎が太く、刺も力強いので、庭に咲いて良く手入れされているバラとはまったく異質な強いエネルギーを感じました。そして、このバラは何か一緒に入れてみようかという発想も拒否するのです。野生を取り戻したバラの知らなかった別の顔を見たような気がしたのです。

(2002年8月1日)


 

 

 

 



2002年:
軽井沢だより 6月 | 7月 |9月
鎌倉だより 1月 | 2月 | 3月 | 4月

2000年:
軽井沢だより1 | 2 | 3 | 4
鎌倉だより1 | 2 | 3 | 4 | 5

2001年:
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

トップへ戻る▼



 


更新:2002年8月1日

Copyright 2000-2002 Hashimoto Fujico
makiyanot@peace.ocn.ne.jp