空地や道路わきにコスモスが、いっぱい咲いています。「秋桜」という名前通り、日本の人たちには、桜と並んで特別な花なのでしょう。

「わたしコスモスが一番好きです」
「母がコスモス大好きで、毎年庭に植えていました」
「コスモスの花の中に寝転んでみたい・・・」

とよく聞きます。それを話す人は、子供時代「きっと幸せだったんだろうなぁ」と想像し、情景を思い浮かべます。私の記憶の中には、コスモスは存在しません。感動した花はカンナやサルビアで、崖を背にした青い海沿いの別荘には、明るいレンガの塀と朱色の花がとても似合っていました。

 

若いアーティストの中で気になる奈良美智さんが、卒業した小学校に行って、6年生に授業するテレビ番組を観ました。子供たちに今までの中で一番印象に残っている事柄はなにか?という問いかけをして、それをきっかけに思い出すこと、その奥にある気持ちなどを絵に表現するという作業でした。彼が描く大きな強い目を持つ単純な形の子供の絵は、私自身の子供の頃や若かった時の本質を適確に表現している、と感じます。

子供の時、気になったことはなにか? なにを見ていたのか? 私は、なにをしたかったのか? 私は、なになのか? Who am I?

とても沢山の人びとの様々な思いの表れとして毎年各地に咲くコスモスは、ただ明るくて、美しい色の花。

(2002年10月1日)

 

 

 



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更新:2002年10月1日

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