私の父が晩年を過ごした家は、関東平野の北西部の低い山の南斜面にありました。車での旅行の帰途、偶然ひと休みした場所が気に入って、その土地を購入し、小さな住いを作ったのです。

 その家は、北側に道路があり、そのまま段差なしに家の中に入れるように、外から内部にかけてレンガを敷いた床になっていました。ドアを開けると正面の壁にはチェコスロバキヤのイラストレーターが描いた木に何羽もの色とりどりの鳥がとまっている絵のポスターが額装してかかっています。

 南側は、少し高いテラスになっていて、芝生の庭は全部斜面になっています。庭の真中に小さなプールがあり、そのわきにはレモンイエローの実がいっぱいなるプラムの木があります。斜面一番下、フェンスの手前には朱色のカンナが一列に並び、テラスの手すりに付けた木の鉢には、これも朱色のゼラニウムが盛りあがるように咲いています。赤いガーベラやサルビアも好きな花だったようで種から育てていました。

 家の東側は野菜畑になっていて、桃の木などもあり、桃が採れた時は水煮のビン詰めも作っていました。父が我が家に届けてくれた大根の濃緑の葉っぱにテントウ虫がいるのを見つけた息子達が、その虫を取りあって大騒ぎをしたことも、懐かしい私の思い出です。

 今年は軽井沢の住いの東側に作った花壇が充実して来て、次ぎ次ぎ花が摘める状態になりました。11月3日からの渋谷文化村ギャラリー(東京)での個展は、My Garden Seriesという連作が並べられるかなぁ〜と思い始めています。私に絵の描き方、楽しみ方を教えてくれたのは父です。(9月1日)

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《今月のチョコ》

 


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