タイに住んでいる娘一家が、遊びにきました。9歳になる孫娘は、うちのチョコと一緒に寝るのを楽しみにしていたので、早速、犬布団にくっつけて寝床を作りました。

 何日目かの早朝、まだ寝転んでいるチョコをなでながら
 「バーバ、チョコは『お手』『お座り』のほかに、なにか芸ができる?」
 「なにもできないんじゃないの。バーバはマリを投げたり枝を持ってこさせたり教えるの面倒だから、芸なんてできなくていいのよ。」

 この孫娘も毎日の学校は授業時間も長くて大変だし、友達関係にも苦労しているようだし。そしてそういう話を聞くと私も辛いし・・・。まぁ、人間社会で生きていくためには仕方ないことなのだろうけど・・・。だからせめて犬にはのんびり自由に暮らして欲しいと、私は思っているのです。

 その後、二人と一匹で朝の散歩に出掛けました。道に落ちていた大きな実を
 「クルミかな?トチの実かな?」
 と私が足で皮を剥いていたら、そのツルツルしたこげ茶色の丸い実をチョコが鼻をくっつけて臭いをかぎ、口にくわえて歩き出しました。少し歩いた所で実を土の上におきまた調べているので、
 「チョコ喉につかえたら大変だから捨てなさい!」
 といってその実を取って投げました。とチョコは走って行って実を拾い、くわえて持ってきたのです。孫は狂喜してまた実を投げる。チョコはフルスピードでそれを拾って持ってくる。繰り返しているうちにチョコはだんだん興奮し、ただただ走り廻りはじめました。孫は「チョコ、芸ができないなんていってゴメンネ」と何度も謝っていました。

 ほかの子供たちや孫たちも来て、とても賑やかな10日間でした。チョコも目をキラキラさせながら彼らと付き合って、一日中遊びました。

 皆が帰ってしまった次の日、私のひざは痛み疲れと脱力感にゆっくり浸っていたかったのですが、早く仕事を再開させなければという焦りから、早速、朝、花を活けて描きはじめました。でも、絵の描き方を忘れてしまったようでなかなかはかどりません。そのわきでチョコは朝起きてから一時間ぐらいしかたっていないのに、もう昼寝をしています。(2003年10月1日)

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《今月のチョコ》



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