八ヶ岳に色付いた山々をみに行きました。
穏やかな明るい陽にすかしてみる木々の葉は、黄色やオレンジ色に光っていました。煩わしいことをみんな忘れてカラッポの気分で眺める自然の風景は本当に美しい...こういう気持ちで絵を描けば良かった...と軽井沢で過ごした半年を振り返って悔やむ一瞬がありました。
アイルランドのダブリンに住み続けている友人が「アイルランド通信」を送ってくれています。日本から最も遠い所に暮らして、私には見えないものを沢山見、そして、でも私と同じようなことを感じながら日々を過ごしている友人からの便りは、とても楽しみです。今回受け取った便りの最終章は、
「この通信を発信しようと思っていた矢先、アメリカのWTCの事件が起こりました。テレビで報道されるマンハッタンやワシントンの様子を見ながら、私が通信に書いたことが
一瞬にしてすべて色褪せてしまったように思い、発信が遅れました。
70年代、ソ連軍がアフガニスタンに政情の不安定につけこんで侵攻した時、アメリカは、当時、支配権をめぐって争っていたアフガニスタンの主要なグループに大量の武器を与えてソ連と戦わせました。アメリカは自分たちの手を汚さずしてソ連と戦ったわけです。そして、ブッシュ(父の方)がソ連との間で軍縮の協定を結びソ連軍がアフガニスタンから撤退するとアメリカは戦争と内乱で荒廃したこの国に全く興味を示さなくなりました。戦争孤児をテロリストに育成することは難しいことではないでしょう。アフガニスタンは、今、世界で最も惨めな国民を抱えています。
はたしてWTCのような高い建物が本当に必要か、ということも考えてしまいます。5万人の人がこのビルで働いていたそうですが、この人たちがもし一時に避難しなければならないとしたら、最後の一人がそこからでるまで3時間かかるそうです。結局、そういう事態は決して起こらない、という設定のもとにビルは存在していたのです。
こちらはすっかり秋めいてきています。数日前の強い風で庭の木の大きな枝の一本が折れ、家の壁にあたって倒れました。季節の交替を告げる音でした。」
11月7日から12日まで渋谷の文化村で個展をいたします。今年、軽井沢で描いた絵をご覧いただければうれしゅうございます。(11月1日)
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